ランダウ力学 §19問題2 解説

投稿日:  更新日:2022/09/02

物理学 力学

B!
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ランダウ゠リフシッツ理論物理学教程の力学(増訂第3版)の§19の問題2の解説です.

問題

半径a, 深さU0の球状ポテンシャル井戸(すなわちr>aU=0, r<aU=U0の場)による散乱断面積を見いだせ.

解答作成

(手書きの図をなくしてしまったので, 本編p. 67の図21をご覧ください. )

§7問題と同様に

(1)sinαsinβ=1+2U0mv2n

とできる(n:屈折率). 図21よりχ=2(αβ)であるから,

1n=sin(αχ2)sinα=cosχ2cotαsinχ2

となる. ここで, 図21より明らかな関係

ρ=asinα

を用いると,

ρ2=a2sin2α=α21+cot2α=a21+(cosχ21nsinχ2)2(2)=a2n2sin2χ2n2+12ncosχ2

となる.

ここで,

(18.8)dσ=ρ(χ)sinχ|dρ(χ)dχ|do

(3)dσ=12sinχ|d(ρ)2dχ|do

である. (2)からρ2χ微分を計算して,

(4)d(ρ2)dχ=a2n22sinχ2(ncosχ2)(ncosχ21)(n2+12ncosχ2)2

であるから, (3), (4)より, 有効断面積は

(5)dσ=a2n24cosχ22(ncosχ2)(ncosχ21)(n2+12ncosχ2)2do

となる.

参考文献

Landau, L. D.; Lifshitz, E. M. 力学. 広重徹, 水戸巌訳, 増訂第3版, 東京図書, 1974, 214p.

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