ランダウ力学 §19問題1 解説

投稿日:  更新日:2022/09/02

物理学 力学

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ランダウ゠リフシッツ理論物理学教程の力学(増訂第3版)の§19の問題1の解説です.

問題

U=α/r2の場における散乱断面積を求めよ(α>0).

解答作成

(18.4)φ0=rminρdrr21ρ2r22Umv2

U=α/r2を代入して,

φ=rminρdrr21(ρ+2αmv2)1r2

となる. s=1/rの置換を利用して,

φ0=ρsmax0ds1(ρ+2αmv2)s2=[ρρ+2αmv2sin1(ρ+2αmv2s)]0smax(1)=ρρ+2αmv2sin1(ρ+2αmv21rmin)

となる. ここで, rminは, 有効ポテンシャルの議論から

E=M22mrmin2+αrmin2

を解くことで与えられ, 実際に解くと

(2)1rmin=1ρ2+2αmv2

となる. (1), (2)より

(3)φ0=π21+2αmv2ρ2

となる.

ふれの角度はφ0=(πχ)/2(3)を代入してχについて解いて,

(4)χ=π(111+2αmv2ρ2)

となる. (4)を衝突パラメータρについて解いて,

(5)ρ2=2αmv2(πχ)2χ(2πχ)

となる. 微分を考えると

(6)mv22αd(ρ2)dχ=2π2(πχ)χ2(2πχ)2

となる. (5), (6)より, 有効断面積は

dσ=2πρ|dρdχ|dχ=π|d(ρ2)dχ|dχ(7)=4π3αmv2πχχ2(2πχ)2dχ(8)=2π2αmv2πχχ2(2πχ)2dosinχ

となる.

参考文献

Landau, L. D.; Lifshitz, E. M. 力学. 広重徹, 水戸巌訳, 増訂第3版, 東京図書, 1974, 214p.

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