ランダウ力学 §22問題4 解説

投稿日:  更新日:2022/09/02

物理学 力学

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ランダウ゠リフシッツ理論物理学教程の力学(増訂第3版)の§22の問題4の解説です.

問題

時間0からTのあいだ, F=F0t/Tにしたがって力が働く場合に(図26), 上と同様の問題を解け.
本編図26図26

問題2は以下の通り.

t<0に対してF=0, 0<t<Tに対してF=F0t/T, t>Tに対してF=F0という法則(図24)にしたがって外力が働いたのちに, 系の振動がもつ最終的な振幅を求めよ. 時刻t=0までは, 系はつり合いの位置に静止している.

解答作成

ここでは変位xではなく, 次の複素量

(22.9)ξ=x˙+iωx

を利用して考える. ξに関する次の公式

(22.10)ξ=eiωt(0t1mF(t)eiωtdt+ξ0)

において, 初期条件よりξ0=0とし, 与えられたF(t)を代入すると, t>Tでは

ξ=eiωt0TF0mTteiωtdt(1)=F0mTω2eiωt{(eiωT1)+iTωeiωT}

となる. 次の式

(22.11)E=m2|ξ|2

(1)を代入して系のエネルギーを計算すると

(2)E=F022mT2ω4{T2ω22TωsinωT+2(1cosωT)}

となる. t>Tでは自由振動をする(外力が働かない)はずなので, 振幅をaとすると

(3)E=m2ω2a2

となるべきである. (2), (3)より,

m2ω2a2=F022mT2ω4{T2ω22TωsinωT+2(1cosωT)}a2=F02m2T2ω6{T2ω22TωsinωT+2(1cosωT)}(4)a=F0mTω3T2ω22TωsinωT+2(1cosωT)

となる.

参考文献

Landau, L. D.; Lifshitz, E. M. 力学. 広重徹, 水戸巌訳, 増訂第3版, 東京図書, 1974, 214p.

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