ランダウ力学 §22問題5 解説

投稿日:  更新日:2022/09/02

物理学 力学

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ランダウ゠リフシッツ理論物理学教程の力学(増訂第3版)の§22の問題5の解説です.

問題

同じ問題を, 時間0からT=2π/ωまでのあいだ, F=F0sinωtにしたがって変化する力の場合について解け(図27).
本編図27図27

問題2は以下の通り.

t<0に対してF=0, 0<t<Tに対してF=F0t/T, t>Tに対してF=F0という法則(図24)にしたがって外力が働いたのちに, 系の振動がもつ最終的な振幅を求めよ. 時刻t=0までは, 系はつり合いの位置に静止している.

解答作成

ここでは変位xではなく, 次の複素量

(22.9)ξ=x˙+iωx

を利用して考える. ξに関する次の公式

(22.10)ξ=eiωt(0t1mF(t)eiωtdt+ξ0)

において, 初期条件よりξ0=0とし, 与えられたF(t)を代入すると, t>Tでは

ξ=eiωt0TF0msinωteiωtdt=F04mωeiωt(1e2iωT2iωT)(1)=iF0πmωeiωt

となる(T=2π/ωに注意). 次の式

(22.11)E=m2|ξ|2

(1)を代入して系のエネルギーを計算すると

(2)E=F02π22mω2

となるべきである. t>Tでは自由振動をする(外力が働かない)はずなので, 振幅をaとすると

(3)E=m2ω2a2

となる. (2), (3)より,

m2ω2a2=F02π22mω2a2=F02π2m2ω4(4)a=F0πmω2

となる.

参考文献

Landau, L. D.; Lifshitz, E. M. 力学. 広重徹, 水戸巌訳, 増訂第3版, 東京図書, 1974, 214p.

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