ランダウ力学 §40問題3 解説

投稿日:  更新日:2022/09/02

物理学 力学

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ランダウ゠リフシッツ理論物理学教程の力学(増訂第3版)の§40の問題3の解説です.

問題

質量Mの1質点と質量mn個の質点とからなる系のHamiltonianを, 慣性中心の運動を消去した形で, 求めよ.

解答作成

Lagrangianは§13問題で求めていて,

(1)L=m2ava2m22(M+nm)(ava)2U

である. よって, エネルギーは,

(2)E=m2ava2m22(M+nm)(ava)2+U

となる.

一方, 一般運動量は

pa=Lva(3)=mvam2M+nmbvb

となる. これを全てのaについて和をとれば,

apa=mavanm2M+nmbvb=(m(M+nm)M+nmnm2M+nm)ava(4)=mMM+nmava

であるから,

pa=mvam2M+nmM+nmmMbpb(5)=mvamMbpb

となり, vaに関して整理して,

(6)va=pam+1Mbpb

となる.

(2), (6)より, Hamiltonianは,

H=m2a(pam+1Mbpb)2m22(M+nm)(M+nm)2m2M2(apa)2+U=12mapa2+1M(apa)2+nm2M2(apa)2M+nm2M2(apa)2+U(7)=12mapa2+12M(apa)2+U

となる.

参考文献

Landau, L. D.; Lifshitz, E. M. 力学. 広重徹, 水戸巌訳, 増訂第3版, 東京図書, 1974, 214p.

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