Riemannゼータ関数を用いた積分

投稿日:  更新日:2022/09/02

数学 物理学

B!
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こんにちは, Shinoryoです.

今回は完全に忘備録的なものです. ご容赦を…….

Riemannゼータ関数とは

Riemannゼータ関数(Riemann zeta function)とは,

(1)ζ(x)=n=11nx

である.

ガンマ関数とは

ガンマ関数(gamma function)とは,

(2)ζ(x)=0dtettx1

である(Rex>0). このガンマ関数について, 任意の自然数nについて

(3)ζ(n+1)=n!

が成り立つ.

Riemannゼータ関数を用いた積分(1)

任意の自然数nに対して, Γ(n+1)ζ(n+1)を計算すると,

Γ(n+1)ζ(n+1)=0dtk=11kn+1tnet=k=10kdx1kn+1(kx)net

となる. ここで, t=kxの置換と無限等比級数の和の公式を用いると,

Γ(n+1)ζ(n+1)=0dxxnk=1ekx=0dxxnex1ex=0dxxnex1

となる. したがって,

(4)0dxxnex1=Γ(n+1)ζ(n+1)

という式が得られる. この式は, Bose-Einstein統計の積分などでよく用いられる.

Riemannゼータ関数を用いた積分(2)

また,

0dxxne2x1=12(0dxxnex10dxxnex+1)(5)=12(Γ(n+1)ζ(n+1)0dxxnex+1)

であるが, (4)より, u=2xの置換を行うと,

0dxxne2x1=12n0dx(2x)ne2x1=12n+10duuneu1(6)=12n+1Γ(n+1)ζ(n+1)

となる. (5), (6)より,

12(Γ(n+1)ζ(n+1)0dxxnex+1)=12n+1Γ(n+1)ζ(n+1)

となり, 整理すると

0dxxnex+1=2(1212n+1)Γ(n+1)ζ(n+1)=(12n)Γ(n+1)ζ(n+1)

となる. したがって,

(7)0dxxnex+1=(12n)Γ(n+1)ζ(n+1)

という式が得られる. この式は, Fermi-Dirac統計の積分などでよく用いられる.

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