Windows 10上でのLinux環境の実行

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Linux Windows

B!
OpenClipart-VectorsによるPixabay(https://pixabay.com/)からの画像

こんにちは, Shinoryoです.

今回は完全に忘備録的なものです. Windows 10上でLinux環境を実行することができる(という日本語が合っているかはわからない)ということで, そのときにやったことについてまとめます.

Windows 10上でLinux環境を実行する方法の概略

Windows 10上でLinux環境を実行する方法は, 主に以下の2段階に分かれています.

  1. Windows Subsystem for Linuxのインストール
  2. Linuxディストリビューションのインストール

Windows Subsystem for Linuxとは

Windows Subsystem for Linux
Windows上で直接Linux環境を実行する(それも, 通常のLinux環境とほとんど変わらないように)ための仕組み

Windows Subsystem for Linuxのバージョンには, 1と2があります. 全体的なパフォーマンスはWindows Subsystem for Linux 2の方が優れているため, これをインストールすることが推奨されます. システムがWindows Subsystem for Linux 2をサポートしていない場合等は, Windows Subsystem for Linux 1をインストールすることになるでしょう.

ここでは, Windows Subsystem for Linux 2をインストールします.

必要なWindows 10のバージョン

Windows 10のバージョンに注意する必要があります. Windows Subsystem for Linux 2を使用可能なWindows 10のバージョンは以下の通りになります.

  • x64マシンの場合:バージョン1903以降, ビルド18362以上
  • ARM64マシンの場合:バージョン2004以降, ビルド19041以上

どちらのマシンなのかは, Windowsメニューの「設定」→「システム」→「バージョン情報」内の「デバイスの仕様」→「システムの種類」から確認することができます. Windows 10のバージョンは, Windowsメニューの「設定」→「システム」→「バージョン情報」内の「Windowsの仕様」→「OSビルド」から確認することができます. 以下のように表示されます.

Windows 10のバージョンの確認の仕方の図

Windows Subsystem for Linuxのインストール

Windows Subsystem for Linuxのインストール方法は, 主に以下の4段階に分かれています.

  1. Windows Subsystem for Linuxオプション機能の有効化
  2. Virtual Machine Platformオプション機能の有効化
  3. Linuxカーネル更新プログラムパッケージのダウンロードと実行
  4. Windows Subsystem for Linux 2を既定のバージョンとして設定

以下で順に説明します.

Windows Subsystem for Linuxオプション機能の有効化

まず, Windows Subsystem for Linuxオプション機能を有効化する必要があります. 管理者としてPowerShellを開き, 以下を実行します*1.

dism.exe /online /enable-feature /featurename:Microsoft-Windows-Subsystem-Linux /all /norestart

Virtual Machine Platformオプション機能の有効化

次に, Virtual Machine Platformオプション機能を有効化する必要があります. 管理者としてPowerShellを開き, 以下を実行します*2.

dism.exe /online /enable-feature /featurename:VirtualMachinePlatform /all /norestart

Linuxカーネル更新プログラムパッケージのダウンロードと実行

次に, Linuxカーネル更新プログラムパッケージをダウンロードし, そのファイルを実行します. ダウンロードするファイルは, 以下のWebページ(「Windows Subsystem for Linux に関するドキュメント」)の「手順 4 - Linuxカーネル更新プログラムパッケージをダウンロードする」にあります. x64マシンなのかARM64マシンなのかによって, ダウンロードするファイルが異なるようなので, 注意してください.

Windows Subsystem for Linux 2を既定のバージョンとして設定

最後に, Windows Subsystem for Linux 2を既定のバージョンとして設定します. 管理者としてPowerShellを開き, 以下を実行します.

wsl --set-default-version 2

Linuxディストリビューションのインストール

さて, Windows Subsystem for Linuxをインストールすることができたので, 次にLinuxディストリビューションをインストールします.

Linuxディストリビューションの検索とインストール

Microsoft Storeを起動し, Ubuntu等のディストリビューションを検索し, インストールします.

Microsoft StoreでUbuntuを検索した際の図

Linuxディストリビューションの初回起動

Linuxディストリビューションの初回起動時には, ユーザー名およびパスワードを含むアカウントを作成することが求められます. このユーザー名およびパスワードは, インストールするLinuxディストリビューションごとに固有で, Windows ユーザー名と関係するものではありません. 使いやすいように設定すれば問題ないと思います.

また, パスワードの入力時には一見何も入力できていないように見えますが, 実際にはちゃんと入力できている(隠されているだけ)なので, 安心して正確に入力してください.

Linuxディストリビューションの2回目以降の起動

インストールしたLinuxディストリビューションは, 他のソフトウェアと同様にスタートメニュー等から起動することができます.

補足

LinuxとWindowsの間のファイル共有

WindowsのCドライブが, Linuxの/mnt/cに対応しています.

時刻ずれ問題

Windows Subsystem for Linux 2とパソコンの時刻がときどきずれるらしいです. それを回避するためには, ひとまずUbuntu上で定期的に以下を実行することにしています.

sudo hwclock -s

これをログイン時に毎回行う方法は, 以下のWebページ(Tsuyoshi Uchida様による「Windows 10でLinuxを使う(WSL2)」)を参照してください.

参考にしたサイト等

脚注

*1 : あるいは, こちらかもしれません. どちらかうまくいく方を選択してください.

Enable-WindowsOptionalFeature -online -featurename Microsoft-Windows-Subsystem-Linux

以下のコマンドをPowerShellで実行することで, Windows Subsystem for Linuxオプションに関する機能と現状を確認することができます. 下の画像のようになります.

Get-WindowsOptionalFeature -Online -FeatureName *linux*
Windows Subsystem for Linuxオプションに関する機能と現状を確認した際の図

*2 : あるいは, こちらかもしれません. どちらかうまくいく方を選択してください.

Enable-WindowsOptionalFeature -online -featurename VirtualMachinePlatform

以下のコマンドをPowerShellで実行することで, Virtual Machine Platformオプションに関する機能と現状を確認することができます. 下の画像のようになります.

Get-WindowsOptionalFeature -Online -FeatureName *plat*
Virtual Machine Platformオプションに関する機能と現状した際の図

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