ランダウ力学 §9問題1 解説

投稿日:  更新日:2022/09/02

物理学 力学

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ランダウ゠リフシッツ理論物理学教程の力学(増訂第3版)の§9の問題1の解説です.

問題

粒子の角運動量のデカルト座標での3つの成分とその絶対値の大きさを, 円柱座標r,φ,zをつかって書き表せ.

解答作成

粒子の角運動量のデカルト座標での3つの成分は,

(1){Mx=m(yz˙zy˙),My=m(zx˙xz˙),Mz=m(xy˙yx˙)

である. 一方, デカルト座標と円柱座標の間の変換則は,

(2){x=rcosφ,y=rsinφ,z=z

であるから, これを代入する. Mx

Mx=m{rsinφz˙z(r˙sinφ+rφ˙cosφ)}(3)=msinφ(rz˙zr˙)mrzφ˙cosφ

となり, My

My=m{z(r˙cosφrφ˙sinφ)rcosφz˙}(4)=mcosφ(zr˙rz˙)mrzφ˙sinφ

となり, Mz

Mz=m{rcosφ(r˙sinφ+rφ˙cosφ)rsinφ(r˙cosφrφ˙sinφ)}(5)=mr2φ˙

となる.

また, M2

M2=Mx2+My2+Mz2={msinφ(rz˙zr˙)mrzφ˙cosφ}2+{mcosφ(zr˙rz˙)mrzφ˙sinφ}2+m2r4φ˙2={msinφ(rz˙zr˙)mrzφ˙cosφ}2+{mcosφ(rz˙zr˙)+mrzφ˙sinφ}2+m2r4φ˙2=m2(rz˙zr˙)2+m2r2z2φ˙2+m2r4φ˙2(6)=m2r2φ˙2(r2+z2)+m2(rz˙zr˙)2

となる.

参考文献

Landau, L. D.; Lifshitz, E. M. 力学. 広重徹, 水戸巌訳, 増訂第3版, 東京図書, 1974, 214p.

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