ランダウ力学 §42問題4 解説

投稿日:  更新日:2022/09/02

物理学 力学

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ランダウ゠リフシッツ理論物理学教程の力学(増訂第3版)の§42の問題4の解説です.

問題

つぎのことを示せ: {f,Mz}=f×n. ここでfは粒子の座標および運動量のベクトル関数, nz軸方向の単位ベクトルである.

解答作成

ベクトル関数fがベクトルr, pに依存するのは,

  • r
  • p
  • r×p

の形を通してだけである(fベクトル関数であるから, 成り立つ). ゆえに, fはあるスカラー関数φ1, φ2, φ3を用いて

(1)f=φ1r+φ2p+φ3r×p

と書ける.

(1)および§42問題3の結果を用いて{f,Mz}を計算すると,

{f,Mz}={φ1r+φ2p+φ3r×p,Mz}={φ1r,Mz}+{φ2p,Mz}+{φ3r×p,Mz}={φ1,Mz}r+{r,Mz}φ1+{φ2,Mz}p+{p,Mz}φ2+{φ3,Mz}r×p+{r×p,Mz}φ3={r,Mz}φ1+{p,Mz}φ2+{M,Mz}φ3=(yx0)φ1+(pypx0)φ2+(MyMx0)φ3=(yφ1pyφ2Myφ3xφ1+pxφ2+Mxφ30)=(fyfx0)(2)=f×n

となる. {r,Mz}, {p,Mz}, {M,Mz}の計算は, §42問題1および§42問題2を参照されたい.

参考文献

Landau, L. D.; Lifshitz, E. M. 力学. 広重徹, 水戸巌訳, 増訂第3版, 東京図書, 1974, 214p.

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