ランダウ力学 §5問題2 解説

投稿日:  更新日:2022/09/02

物理学 力学

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ランダウ゠リフシッツ理論物理学教程の力学(増訂第3版)の§5の問題2の解説です.

問題

一様な重力場(重力加速度g)のなかにある, つぎのような系のLagrangianを求めよ.
  1. 質量m2の単振子, その支点となっている質点(質量m1)が水平方向に運動できるようになっている(図2).
本編図2図2

解答作成

質点m1の運動方向をx軸, 下向き鉛直線をy軸とする. x軸上に座標原点を任意にとり, 質点m1の座標を(x,0)とする. すると, 質点m1の運動エネルギーT1は,

T1=12m1(x˙2+02)(1)=12m1x˙2

となり, ポテンシャルエネルギーU1は,

U1=m1g×0(2)=0

となる.

一方, 単振り子の糸と鉛直線の間の角度をφとすると, 質点m2の座標は(x+lsinφ,lcosφ)となる. すると, 質点m2の運動エネルギーT2は,

T2=12m2{(x˙+lφ˙cosφ)2+(lφ˙sinφ)2}(3)=12x˙2+12m2l2φ˙2+m2lx˙φ˙cosφ

となり, ポテンシャルエネルギーU2は,

(4)U2=m2glcosφ

となる.

(1), (2), (3), (4)より, この系のLagrangianは,

L=T1+T2U1U2(5)=12(m1+m2)x˙2+12m2l2φ˙2+m2lx˙φ˙cosφ+m2glcosφ

となる.

参考文献

Landau, L. D.; Lifshitz, E. M. 力学. 広重徹, 水戸巌訳, 増訂第3版, 東京図書, 1974, 214p.

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